居宅介護支援事業所 自己評価

  1. チェックリストの目的
    居宅サービス計画を作成する際の、ケアマネジメントの開始からモニタリングにいたるまでの一連の流れを修得し、介護支援専門員自らが、介護支援業務について自己評価するとともに、自己研鑽を積み重ねる為の指針とします。
  2. 評価の方法 当施設の居宅介護支援事業所(専任ケアマネ1名配置)が担当する利用者すべてを対象として、各項目に該当する利用者に対し、チェックリストの項目の内容を実施できている利用者の割合を求めます。その割合に応じて(下記参照)、「1」~「4」の数字を記入します。また項目の内容に該当する利用者が全くいない場合は、「0」を記入します。
    4:項目の内容を実施できている利用者の割合が 8割以上
    3:項目の内容を実施できている利用者の割合が 6~8割
    2:項目の内容を実施できている利用者の割合が 4~6割
    1:項目の内容を実施できている利用者の割合が 4割未満
    0:項目の内容に該当する利用者なし

1.ケアマネジメントの開始(19項目)

(1)利用申し込みとケアマネジメント開始の手続き

13回目

1.被保険者証の内容(要介護度、有効期間、意見欄、給付制限)を確認していますか。  4
2.利用申込者が要介護認定等を受けていない場合、申請の有無を確認していますか。  4
3.要介護認定等の申請が行われていない場合、利用者の意向を確認し申請に必要な援助を行っていますか。  4
4.要介護認定等を受けていない利用者がすぐにサービスを利用しなくてはならない場合、必要に応じて暫定プランを作成していますか。  4
5.継続利用については、要介護認定等の有効期間を確認したうえ、更新の申請が有効期間終了日の30日前には行われるよう必要な援助を行っていますか。  4
6病院・介護保険施設等から退所・退院する(した)方について、あらかじめ居宅における介護上の留意点を聞きとるなど、連携を図っていますか.。  4
7認知症高齢者など本人の契約能力が不充分と思われる方には、成年後見制度や社会福祉協議会で実施している日常生活自立支援事業を紹介していますか.。  0
8.非該当の方や介護保険サービスを利用しない方に対しても、必要と必要と判断した場合には、介護保険以外のサービスの利用について支援していますか。  0
(2)介護支援専門員業務の理解を得るための説明 13回目
9.利用者や家族に対して、介護支援専門員の役割やケアマネジメントの目的について説明し、理解を得たうえで、居宅介護支援事業所の重要事項説明をおこなっていますか。また、居宅介護支援の契約を締結していますか。  4
10.介護支援専門員証を携帯し、初回訪問時及び利用者又は家族から求められたときは、提示していますか。  4
11.居宅サービス計画の作成にあたり、利用者や家族の意向が反映されるものであることを説明し、主体的に参加を求めている。  4
12.利用者と家族に対し、秘密保持やプライバシー・人権の尊重について事前に説明し、個人情報の収集と提供のルールについて文書で同意を得ていますか。  4
13.日常生活に支障を来すおそれのある症状または行動が認められることから介護を必要とする認知症の利用者であり、日常生活自立度のランクⅢ、ⅣまたはMに該当し、認知症加算を算定する場合、主治医と面談等の内容を支援経過等に記録していますか。また主治医意見書等により確認していますか。  2
14.利用者が単独世帯の場合で、独居高齢者加算を算定する際には、利用者の同意を得た上で住民票を取得し(保管を含む)、単独世帯であることを確認していますか。また、住民票の取得の同意を得られなかった場合または住民票においては単独世帯ではなかった場合でアセスメントにより利用者が単身で居住していることが認められる場合に、その結果を居宅サービス計画書等に記載していますか。  4
(3)ケアマネジメントに必要な利用者情報の確認 13回目
15.必要に応じて、利用者本人の家族の同意を得て、認定調査票や主治医意見書の情報開示請求を行っていますか。(特に軽度者に福祉用具貸与を位置づける場合は調査票の必要部分を必ず入手していますか。)  4
16.利用者や家族の承諾を得て、主治医と連携を図り、医療情報を把握していますか。  3
17.利用者負担軽減制度の対象者であるか、確認していますか。対象者であった場合は、事業者等への適切な情報提供をしていますか。  4
18.労災、公害補償法等に基づく公費優先医療給付や特定疾患等の介護保険優先公費の対象者であるか、確認していますか。対象者であった場合、事業者等への適切な情報提供等をしていますか。  0
19.生活保護受給の有無について確認していますか。受給者であった場合、事業者等への適切な情報提供等をしていますか。  4
20.身体障害者手帳の有無とその内容について確認していますか。手帳所有者であった場合、事業者等への適切な情報提供等をしていますか。  4

2.課題分析(アセスメント) (14項目)

(1)課題分析の基本姿勢 13回目
21.利用者の課題を客観的に抽出するために、所定の課題分析表を使用していますか。  4
22.課題分析にあたっては、居宅を訪問し利用者及び家族に面接していますか。  4
23.利用者の生活の質を維持向させていくために、解決すべき課題とその根拠や理由を具体的に説明できますか。  4
24.具体的な主訴に対して、介護支援専門員自身がニーズとして感じることと、利用者や家族が要望(欲求)していることを区別して把握していますか。  4
(2)課題分析情報の管理 13回目
25.収集した個人情報の保管、管理にあたっては、事業所の規定を遵守していますか。(保存期間は完結した日から2年)  4
26.アセスメント記録は、利用者や家族から公開を求められた場合、速やかに閲覧できる状態にありますか。  4
(3)課題分析の内容 13回目
27.身体状況、口腔内の状況、ADL、IADL及びそれらに関する診療情報や服薬状況、既往歴等についてアセスメントしていますか。  4
28.精神状況、認知症の症状及びそれらに関する診療情報や服薬状況、既往歴等についてアセスメントしていますか。  4
29.生活歴、職業歴、ライフスタイル、興味、価値観、意欲等の個人因子と利用者の生活機能との関係についてアセスメントしていますか。  3
30.課題や行為を行うときに、「できる活動」と「している活動」を区分しアセスメントし、さらに活動を制限している要因をアセスメントしていますか。  4
31.「生活」や「人生」に関連する「参加」の状況と、その際の制約について、アセスメントしていますか。  3
32.家族等の介護力や利用者と介護者との関係と利用者の生活機能の関係について、アセスメントしていますか。  4
33.住環境、家族・友人などの人的環境、経済状況、利用できる制度等の環境因子と利用者の生活機能との関係をアセスメントしていますか。  4
34.利用者が既に提供を受けている各種サービスを把握し、社会参加の状況や地域の関係についてアセスメントしていますか。  4

3.居宅サービス計画原案作成 (25項目)

(1)計画作成にあたっての基本事項 13回目
35.利用者に自立できている点があることを認識し、セルフケアを居宅サービス計画書に入れていますか.。  3
36.利用者や家族の希望や課題分析の結果に基づき、介護保険サービス以外のサービスも居宅サービス計画に位置づけていますか。  4
37.居宅サービス計画書(1)及び(2)、週間サービス計画表を作成していますか。  4
38.居宅サービス計画は専門用語を使わず利用者や家族にもわかりやすい表現で具体的に記載されていますか。  4
39.地域の指定居宅サービス事業所等が提供するサービス内容、利用料等の情報を、利用者や家族に説明し、サービス選択を求めていますか。  4
40.同一事業所主体のサービスに偏った居宅サービス計画原案を作成する事がないよう、毎年度2回、特定事業所集中減算審査シートを用いてその偏りを確認していますか。  4
(2)援助方針の決定と計画原案の作成 13回目
41.アセスメントにより抽出された生活全体の解決すべき課題に対応して、総合的な援助方針に基づいて計画原案を作成していますか。  4
42.居宅サービス計画は、長期目標及短期目が達成可能で評価しやすい内容であり、達成時期等を明確に記載していますか。  4
43.居宅サービス計画は、利用者・家族が望む生活を目指して自らが積極的に取り組むよう主体的な表現を心がけていますか。  4
44.医療系サービスを居宅サービス計画に位置付ける場合には、利用者の同意を得て、主治医の指示を求めていますか。  4
45.居宅サービス等に係る主治医等の医学的観点からの留意事項が示されている場合には、そ留意点を居宅介護計画に活かしていますか。  3
46.各サービス事業所が提供するサービスの特性を把握し、適切なサービスの選択をしていますか。  4
47.福祉用具貸与及び福祉用具販売が必要な場合、その理由を居宅介護サービス計画に記載していますか。  4
48.生活援助中心型の訪問介護を位置づける場合の算定理由(①一人暮らし②家族等が障がい・疾病等③その他)を居宅サービス計画書に記載していますか。また状況に応じて保険者等にも意見を求めたり相談したりしていますか。  4
49.居宅サービス計画に記載されているサービスと、利用票に記載されているサービスは一致しますか。  4
50.通所サービスに栄養ケア・マネジメントを位置づける場合に、栄養ケア計画の内容を、居宅サービス計画に適切に反映させていますか。  0
51.居宅サービスのリハビリテーション実施計画書の内容を、居宅サービス計画に適切に反映させていますか。  3
(3)必要な連絡調整 13回目
52.サービス事業者と連絡調整を行い、実現可能な居宅サービス計画となっていますか。  4
53.担当者に居宅サービス計画の趣旨や内容を充分に説明し、担当者との共有、連携を図り、各担当者が自ら提供するサービスの位置づけを理解できるように配慮した上で、居宅サービス計画書(1)及び(2)、週間サービス計画書、サービス利用票、サービス利用表別表を渡し、その交付を記録していますか。  4
54.介護保険以外のサービスの利用が必要な場合、行政機関や関係団体に連絡をとり、サービス提供について確認を取っていますか  4
55.生活保護受給者の場合、福祉事務所へ連絡をとり、居宅サービス計画書を提出し、介護券の交付が円滑にできるようにしていますか。  4
56.生活保護受給者の場合、担当ケースワーカーと連携し、本人の自立支援となるケアマネジメントを行っていますか。  4
57.第2号被保険者で身体障害者手帳所持者などの場合、市町村担当者と連絡をとっていますか。  0
58.利用者が要支援になった場合、速やかに適切な介護予防サービス計画に着手できるよう、指定介護予防事業者に必要な情報を提供する等連携していますか。  4
59.軽度者に福祉用具貸与をする場合、利用者の同意を得た上で、入手した調査票の内容が確認できる文書を、指定福祉用具貸与事業者へ送付していますか。  4

4.サービス担当者会議(11項目)

13回目
60.サービス担当者会議の開催にあたっては、本人・家族・サービス提供事業者に必要に応じて資料等を提供した上で、援助方針を共有し、具体的なサービスの内容を検討していますか。  4
61.サービス担当者会議では、関係者に専門的な意見を求め、居宅サービス計画内容の調整を図っていますか。  4
62.やむを得ない理由がある場合に、サービス担当者会議を欠席したサービス担当者に対しては、照会等をするなど相互の情報交換を行っていますか。  4
63.サービス担当者会議では、生活課題、目標、サービス内容等をサービス事業者へ伝えるとともに、担当者の意見が集約できるよう進行に配慮していますか。  4
64.サービス事業者に対し、利用者の同意を得た上で、利用者情報を過不足なく提供していますか。  4
65.利用者・家族にサービス担当者会議に参加してもらい、意向や役割の確認をしていますか。  4
66.利用者が更新認定を受けた場合や区分変更認定を受けた場合には、サービス担当者会議を開催していますか。  4
67.福祉用具貸与及び福祉用具販売を居宅サービス計画に位置づける場合には、サービス担当者会議を開催し、専門的な意見を聴取していますか。  4
68.通所サービスに栄養ケア・マネジメントを位置づける場合や、栄養ケア計画の変更の提案を受けた場合、サービス担当者会議に報告してもらい、栄養ケア計画について話し合っていますか。  0
69.サービス担当者会議で、あらかじめ発生する可能性が高い緊急事態を想定し、対応方法や主治医・家族等の連絡先をかくにんしていますか。また、それを第1表に記載していますか。  3
70.会議の要点をまとめ、各サービス事業者等に報告していますか。  2

5.利用者への説明と同意の確認(4項目)

13回目
71.利用者または家族に居宅サービス計画の内容(目標、サービス内容)を説明したうえで、居宅サービス計画(1)、(2)、週間サービス計画書、利用票、利用票別表を渡し、文書による同意を得ていますか。  4
72.利用者または家族にサービス利用票・別表に基づいて自己負担がどの程度になるかを説明し、同意を得て確認印もしくはサインをもらっていますか。また月の途中で当初のサービスより負担額が増えた場合、修正したサービス利用票をもとに説明し、確認またはサインをもらっていますか。  4
73.住宅改修、福祉用具購入の限度額や居宅療養管理指導と区分支給限度額の取り扱いの違いや利用者負担の軽減制度等について、利用者または家族に分かりやすく説明していますか。  4
74.通所サービスに栄養ケア・マネジメントを位置づける場合や、栄養ケア計画の変更を行なった場合は、利用者または家族に説明し、同意を得ていますか。  0

6.サービス提供の実施状況把握と連絡調整(モニタリング)(20項目)

(1)サービス実施状況の把握 13回目
75.少なくともつきに1回は利用者宅を訪問し、利用者。家族に面接していますか。  4
76..サービス内容は利用者や介護者・家族にとって、満足いくものになっているかを含めて、意向を把握していますか。  4
77.サービス等に対する利用者からの苦情については、利用者やサービス事業者から実情を把握し、適切に対応していますか。  4
(2)サービス実施状況の把握 12回目
78.サービス事業者が作成した個別援助計画を入手し、実施状況を確認していますか。  3
79.利用者・家族のサービス中の状況について、サービス事業者から直接聞き、把握していますか。  3
80.通所サービスにおける栄養ケア・マネジメントを行った場合は、低栄養状態のリスクやモニタリングの結果を、3ケ月毎に事業所を通じて把握していますか。  0
81.通所サービスにおける口腔機能向上サービスを行った場合は、事業者の情報提供を受け、口腔衛生、摂食、嚥下機能に関するリスクに関わらず、3ケ月毎に事業所を通じて把握していますか。  0
(3)モニタリング 12回目
82.月に1回はモニタリングの結果の記録をしていますか。  4
83.あらかじめ設定したモニタリングの時期に、目標がどの程度達成されたかを確認していますか。  4
84.収集したモニタリング情報は文書化され、一元管理されていますか。  4
(4)再アセスメントと新たな居宅サービス計画の作成 13回目
85.計画的に再アセスメントを行い、決められた様式に記載していますか。  4
86.アセスメントの結果、本人の状況に変化があり区分変更申請の必要性がある場合には、区分変更の手続きとその意味を本人・家族に説明していますか。また区分変更について、主治医、サービス提供事業所に意見を求め、手続きをとる場合にはそのことを伝えていますか。  4
87.通所サービスの栄養ケア・マネジメントを終了する場合には、その総合的な評価等について、必要に応じて管理栄養士や関連機関と連携を図っていますか。  0
88.リハビリテーションマネジメントのサービスを開始または終了する際には、ケアマネジメントの情報の提供を文書で行っていますか。  0
89.利用者が居宅において日常生活を営むことが困難になり、介護保険施設等への入所・入院を希望する場合に、介護保険施設等への紹介を行っていますか。  4
90.利用者が病院または施設等へ入院・入所するに当たり、利用者、病院、施設等が円滑に入院・入所ができるよう配慮して連絡・調整をしていますか。また、病院または診療所へ入院し医療連携加算を算定する場合は、病院または診療所の職員に対して、利用者の心身の状況や生活環境などの必要な情報を提供していますか。  4
91.利用者が小規模多機能居宅介護に当たり移行し、小規模多機能居宅介護事業所連携加算を算定する場合は、小規模多機能居宅介護支援事業所に出向き、利用者の居宅サービス利用状況などの情報提供を行い、小規模多機能居宅介護における居宅サービス計画の作成に協力していますか。  0
92.利用者が他の居宅介護支援事業所の利用を希望する場合、近直の居宅サービス計画およびその実施状況に関する書類を交付し、円滑に事業所の変更ができるよう配慮していますか。  0
(5)居宅サービス事業者等への情報提供・連携 13回目
93..リハビリテーションマネジメントのサービスを開始する際には、ケアマネジメントの情報の提供を文書で行っていますか。  4
94..サービス提供事業所の翌月の予定の準備への配慮、区分支給限度額を超過した場合の事業所との連絡・調整、介護報酬の返戻があった場合の確認など、請求事務に関してサービス抵抗事業所と適切な連絡・調整を行っていますか。  4

7.資質の向上(9項目)

13回目
95.介護保険制度のほか、保健・医療・福祉サービスやケアマネジメントの最新情報の収集に努めていますか。  ○
96.介護支援専門員自らアセスメント手法、モニタリング手法、面接技法などの研鑚に努めていますか。  △
97.ケアマネジメント業務における経過記録を日々記載し、管理者から指導やアドバイスを受けていますか。  ×
98.事業所内でカンファレンスや事例検討をしていますか。  ×
99.実務研修終了後、就業してから1年未満の者は、介護支援専門員実務従事者基礎研修(義務研修)を受講したか、する予定はありますか。  
100.介護支援専門員専門研修等専門性を高めるために必要な研修を受講していますか。  ○
101.自分が行っているケアマネジメントについて、職場の内外で相談し、指導やアドバイスを受けていますか。  ○
102.利用者の希望や、課題分析の結果をふまえ、地域で不足しているサービス等の開発について、介護・予防給付サービスにかかわらず、関係機関等に提案していますか。  ×
103.介護支援専門員のネットワークづくりに努めていますか。  ○